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一宮のオザワ繊工、省エネ大賞最高賞

チーズ染色の糸を手にガッツポーズする小沢社長(前列(中))といずれも社員の(前列(左))森克之さん、内山靖法さん(同(右))、(後列左から)三村直弘さん、高橋宏明さん=一宮市大毛のオザワ繊工で

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 優れた省エネの取り組みをした企業や大学を表彰する本年度の省エネ大賞で、糸の染色を手掛ける一宮市大毛のオザワ繊工が最高の経済産業大臣賞に輝いた。従来の染色方法を工夫し、燃料の消費量を原油換算で約三割削減。燃料の高騰で業界を取り巻く環境が厳しくなる中、小沢俊夫社長(42)は「絶対にやり切るという覚悟で、社員一丸で取り組んだ」と喜んでいる。

 同大賞は一般財団法人「省エネルギーセンター」(東京)が主催。「省エネ事例」と「製品・ビジネスモデル」の二部門あり、全国から計百十七点の応募があった。オザワ繊工は省エネ事例部門で選ばれた。十四日に東京ビッグサイトで表彰式がある。

 評価されたのは、効率的に染色することで、染色液を熱する際に使う燃料を大幅に削減できたこと。約四十項目に取り組み、燃料の使用減に伴い、二酸化炭素(CO2)排出量も三年で24%減らした。

 主な染色方法の一つは、ボビンに染色前の糸を巻いた「チーズ」と呼ばれる糸の塊をキャリアーという器具に載せ、熱した染色液の中に浸す。従来は一回の染色でチーズを四百八十本処理していたが、特殊技術を使って糸の量は変えずにチーズの直径を十五センチから十センチに圧縮することで、一度に六百七十二本処理できるようにした。

通常のチーズ染色の糸(右)と、5センチほど圧縮した糸=一宮市大毛のオザワ繊工で

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 また、別の染色方法でも、一キログラムの糸を染めるのに必要な染色液の量を、従来の十五リットルから十二リットルに減らすことに成功した。

 きっかけは二〇一一年ごろの世界的な原油高。燃料に使っていた都市ガスの単価が一・五倍となり、経営を圧迫していた。

 ボイラーを減らしたり、染色機に断熱材を張ったりといった対策をしたが、当初はあまり効果がなかった。省エネの専門機関を通じて紹介を受けた鉄鋼大手・新日鉄住金の元社員で、エネルギー管理に詳しい山崎徹さん(73)の意見を参考に、社員がこれまでの技術と智恵を絞った。

 小沢さんによると、古くから繊維産業で栄えた一宮市には糸の染色会社が一九八九年には約二百社あったが、燃料の高騰や海外への拠点の移動などで減り続け、今年一月現在、三十社ほどになった。

 同社は五〇年創業で、小沢さんで四代目。「このままだとうちもなくなると、遮二無二になって取り組んだ。よりいっそう危機感を持ち、さらなる省エネを進めていきたい」と力強く語った。

 (高本容平)

 

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