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アシカショー訓練に奮闘 工事中の竹島水族館

飼育員の三田さんとショーの練習をするラブ=蒲郡市の竹島水族館で

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 耐震工事のため年末まで休館中の蒲郡市竹島水族館で、アシカのラブ(7歳)が、ショーの訓練を続けている。環境が変わり、聞き慣れない工事の音におびえて集中できないラブに飼育員が寄り添い、元旦の再オープンに向けて奮闘している。

 取材に訪れた五日のお昼すぎ。十分ほどのトレーニングの間、工事の音はそれほど大きくなかったが、ラブは時折、警戒するように見開いた目を客席の方に向けていた。

 飼育員の三田(さんだ)圭一さん(33)の合図で台に飛び乗ったり、その場に転がってぐるぐる回転したり。それらの動作はできていたが、ボールを使った芸や輪投げなど、集中力を要する技の練習は見合わせた。

 ラブは南米チリで捕獲されたオタリアの雌。もともと野生だけに警戒心が強い。工事中の建物から響く金属音や電動のこぎりの音にびっくりし、作業員が行き来する姿にも過敏に反応している。

 九月から約四カ月の休館中、カピバラは岡崎市東公園動物園に預かってもらっているが、アシカは飼育員との信頼関係が大切といい、そのまま水族館で過ごすことに。生活リズムを崩さないよう、一日五回のショーと同じ時間に舞台で体を動かしながらエサをやるが、気分が乗らないと自分で扉を開けて部屋に戻ってしまうこともある。「ひどい時は、部屋のプールの底に沈んでじっとしています」と三田さん。

 アシカがショーを放棄してしまった際に飼育員が来館客に謝る姿は、以前から竹島水族館の「名物」ではある。アシカ担当の一人でもある小林龍二館長(36)は「休館中に新しい技を覚えさせようと思っていたが、とても無理。元旦から『謝罪ショー』になるかも」と心配する。「なるべく長くラブと一緒にいるようにして、『私と一緒にいれば大丈夫』と思ってもらわないと。早く工事が終わり、最高の状態でオープンできるように持っていきたい」と願っている。

     ◇

 竹島水族館の耐震工事は今月下旬までかかる見通し。新しい水槽に水を張って魚を入れたり、解説文を付けたりする準備は年末に急ピッチで進めたい考えだ。預け先の岡崎市東公園動物園で九月に生まれたカピバラの赤ちゃん二匹は、竹島水族館が手狭なため、同園が引き取るという。

 (木下大資)

 

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