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目力マークで犯罪監視 一宮の市民団体、ステッカー作製

上から目力マークのステッカー、中学生用のファイル、小学生用のファイル

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 一宮市今伊勢町の住民でつくる「地域づくり協議会」が、人の目を意識させて侵入盗や不審者を近づけないための「目力マーク」のステッカーと、啓発用の二種類のクリアファイルを作製した。にらんだり、見つめたりする目の図柄は地元の今伊勢中学校の生徒と卒業生がデザイン。ステッカーは一戸建て住宅の玄関先などに掲示され、犯罪が起きないよう“目”を光らせている。

 彫りの深い顔から、大きく鋭い一つの目がこちらをにらむ。黄色の背景に、黒ふち付きの赤い字で「見ているぞ」と警告する。ステッカーは縦約二十センチ、横約三十センチ。下部に「不審な人や車を見たら110番」などと記されている。

 今伊勢町の地域づくり協議会長の柳井栄一さん(68)によると、協議会が市の交付金を利用し、約九十万円をかけてステッカー七千五百枚とクリアファイル二千四百枚を作製。ステッカーは六月に町内の一戸建て住宅全約七千四百戸に、クリアファイルは同町を含む連区内の今伊勢、今伊勢西小、今伊勢中の全校児童・生徒に配った。

 現在、町内の一割以上の住宅の門扉や庭のフェンスに掲示されており、自転車のかごに取り付ける住民もいるという。

 今伊勢町は侵入盗の件数が比較的多く、一宮署の統計では、昨年度までの過去三年は年間二十〜四十件で推移。いずれも市内二十三連区でワースト10以内に入っている。

 こうした状況を受け、協議会前会長の栗田健次さん(69)が抑止策としてステッカーづくりを提案。人の目のデザインは悪事をしようとする人に後ろめたさを感じさせるといい、二〇〇五年に名古屋市緑区と緑署が作った目力マーク「みてる君」に着想を得た。

 子どもたちにも防犯意識を持ってもらおうと、昨年七月に今伊勢中の生徒からデザインを募り、学校で選抜した十候補からステッカーと、小中学生向けのクリアファイル用の計三作品を採用した。

 ステッカーに採用されたのは現在起工業高校デザイン科に通う渡辺春乃さん(16)の作品。片目のみを描き、鼻や目元の影を濃くすることで迫力と鋭さが増すよう工夫した。渡辺さんは「犯罪者に対して『やめろ』『許さないぞ』という怒りや軽蔑を込めた」という。通学途中によくマークを見かけるといい「他の地域でも使ってもらい、防犯に役立ててほしい」と話す。

 中学生用のクリアファイルの目は現在一宮高校一年の秋田佳穂さん(16)がデザイン。子どもの純粋な目つきで、犯罪者に無言の圧力をかけるよう心掛けたという。「私にもできる防犯活動があることに気付いた。家族と防犯について話し合う機会にもなった」と語る。

 小学生のファイルは今伊勢中二年の松本瑞季さん(14)がデザインした。

 「目力」の効果かは不明だが、一宮署によると、八月の町内の侵入盗は七月の二件からゼロに減った。柳井さんは「安心安全な明るい今伊勢をつくる礎になれば」と話している。

 (高本容平)

 

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