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夢童さん遺作の人形公開へ 岡崎信金・名古屋支店

25日から岡崎信用金庫名古屋支店で公開される夢童さんの「福寿丸」=名古屋市名東区の夢童アートで

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 2015年3月に病死した造形作家、夢童由里子さんの遺作である、からくり人形「福寿丸」を、夢童アート(名古屋市名東区)のスタッフが完成させた。名古屋・伏見に25日、新築移転オープンする岡崎信用金庫(岡崎市)名古屋支店に置かれ、一般にも公開される。

 西陣織のかみしもに身を包み、京友禅の羽織をまとった福寿丸。夢童さん作らしい幻想的で、甘美さにあふれた顔立ちは紅を差し、左ほおに桜の花びらが舞う。

 ふだんは一・五メートルの箱に収まっているが、音楽とともにコンピューター制御で、箱の上部にせり上がる。全身と目線を交互に右へ、左へと揺らしながら、右手のばちで太鼓を打ち、左手で鈴を鳴らす。一回の演奏、演舞は三分ほどだ。

 福寿丸は夢童さんが名付けた。「五人ばやし」にならい、二〇〇〇年代前半に、五体の童子をつくる構想を持っていた。〇三年に地元企業に納入した鼓を打つからくり人形「福王丸」に続き、〇五年ごろ福寿丸を、ほぼ完成させた。

 モニュメント「日本の塔・月」を制作し、世界中の子どもたちの絵三万枚を飾るなど、夢童さんが思い入れ深く関わった〇五年愛・地球博とも重なり、多忙から、制作を途中でストップしたとみられる。

 岡信名古屋支店の新築移転に伴い、作品提供の依頼を受けた夢童アートのスタッフが、倉庫に眠る福寿丸を引っ張り出して、最終の調整をした。

夢童さんがデザインした岡崎信用金庫の創業70周年記念キャッシュカード(一部画像処理)

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 夢童さんは、岡信の創業七十周年を記念して、一九九五年にキャッシュカードをデザインした縁がある。カードや、福寿丸にちりばめられた桜は、岡崎・乙川沿いの桜並木を思い描いた。

 夢童さんの没後、公開された人形には一五年十二月に道徳保育園(名古屋市南区)に寄贈された「シエロ アルペジオ」、一六年十一月から「東海東京フィナンシャルギャラリー・サカエチカ」(名古屋・栄地下街)に展示されている「キッズ・ファンタジー」がある。

 夢童アートによると、今後、新たに公開できるからくり人形は残っていない。

 作者の逝去をはさみ、着手から十年余ぶりに日の目を見る福寿丸。岡信名古屋支店二階に常設され、平日の午前九時から午後三時まで公開される。毎日午前十時、正午、午後二時の三回、演奏、演舞を披露する。

 (豊田雄二郎)

 

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