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ミネアサヒを改良 県研究所が減農薬へ新品種「中部138号」開発

ミネアサヒの新品種を披露する県山間農業研究所の職員=県庁で

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 三河地方の山間地で栽培が盛んなブランド米「ミネアサヒ」を病気に強く改良した新品種「中部138号」を、県農業総合試験場山間農業研究所(豊田市稲武町)が開発した。病気を予防する農薬量を減らせるため、農家の生産コストが削減できる。

 ミネアサヒは県が一九八〇年に開発。豊田、岡崎、新城市、設楽町、豊根村などの山間地(標高三〇〇〜五〇〇メートル)を中心に、県内の千五百ヘクタールで栽培される。県内では「あいちのかおり」「コシヒカリ」に次ぐ生産規模を誇る。

 甘みの強さや、もちもちとした食感が特徴だが、夏場に発生するカビの仲間による「いもち病」への弱さが課題だった。

 収穫量を保つためには、田植え時や発病時など年二、三回、農薬を散布する必要があり、十アールあたり四千円程度の費用がかかる。

 研究所は、農家の要望を受け、二〇〇六年に品種改良に着手。一年目に、ミネアサヒと、いもち病や害虫によるウイルス病「縞葉枯(しまはがれ)病」への抵抗力が強い別品種を交配。その後、親品種であるミネアサヒと交配させて食味を戻す「戻し交配」を四回繰り返し、中部138号を完成した。

 試験栽培によると、いもち病の発生率はミネアサヒの48%に対し、138号は圧倒的に低い1・8%にとどまった。

 食味も、県農業試験場や農協、生産者団体の関係者ら二百人以上が試食して、旧来と差がないことを確かめた。

 一七〜一九年度に種子を増産し、二〇年度から一般農家に供給。二一年度に一般消費者向けに販売する。

 品種登録上は「中部138号」だが、市場では「ミネアサヒ」のブランド名を引き継いで流通させる。現在のミネアサヒは生産を終了する。

 試験場の中村充・主任研究員は「品種改良は遺伝子組み換えではなく、花粉を授粉させた。いもち病対策の農薬はほぼ使わなくてよくなり、さらに安全安心で、おいしいミネアサヒを楽しんでもらえる」と話す。

 (相坂穣)

 

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