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新入社員の販売店実習〜配った!考えた!38日間

新入社員の販売店実習〜配った!考えた!38日間

今年も大卒の新入社員が38日間にわたり、新聞販売店実習をしました。
愛知、岐阜、三重の3県の販売店に住み込んで、朝夕刊の配達や集金、営業などを経験。配達員の大変さや重要性、地域や読者とのつながりを実感したようです。苦労したことや考えたことなど、4人の新入社員の声を紹介します。

小さい記事と接点

小碓販売店(愛知県名古屋市港区)
高岡 辰伍
(名古屋本社編集局写真部)

従業員のみなさんと。前列左から2人目が筆者

販売店実習で感じたことは記事の身近さだ。
ある配達の朝、とあるお宅には今日から配達しないよう指示する紙が店内に掲示してあった。そのときは、一軒新聞購読が減ってしまったと思った。しかし配達を終え、販売店に戻って朝刊を読んでいると、市民版の小さな記事に目が止まった。今日から配達がなくなったその家の人が交通事故で亡くなったことを伝えていた。
今まで新聞を読んでいるときに、地方版の端にあるような小さな事故の記事は読み飛ばすことが多かった。自分にとって関係ないと思っていたからだ。しかし販売店実習中に起きたこの出来事は、小さな記事をとても身近に感じさせた。そして中日新聞は地方紙であり、小さくても読者に身近なニュースを伝えていると実感できた。

人との「縁」大切に

春日井宮町販売店(愛知県春日井市)
加茂 千聡
(名古屋本社編集局校閲部)

近藤社長(前列中央)や従業員の皆さんと。前列右から2人目が筆者

中日新聞が多くの人にニュースを届けていることができているのは、新聞販売店のおかげだと実感できた38日間だった。
研修中、指導していただいた女性番頭さんは、30年以上販売店に勤務し、配達区域内の多くの読者と顔見知りだった。読者と会うときは、一人ひとり話し方や提供する話題を細かく変える。彼女の勤めるお店だから中日を購読しているという読者もいるほど、信頼の厚い人だ。
集金でも拡張でも、地域住民と関わるときは、その人との「縁」を大切にしているという。拡張では不在やお断りばかりで、新聞販売の現実を思い知った。そんな状況でも「新しい縁を作るために」と拡張に励む姿が印象的だった。作り手と読者をつなぐ販売店の存在を忘れてはならないと強く思った。

町を取材 魅力知る

神岡販売店(岐阜県飛騨市)
水谷 元海
(名古屋本社松阪支局)

朝刊配達前、従業員の皆さんと。前列中央が筆者

実習が始まって間もなく、店主から観光スポットが書かれたリストを手渡された。「実習が終わるまでにここに書いた場所へ行って、体験ルポを書くように」。休みのたびに車を走らせる、観光三昧の日々が始まった。
朝刊を配り終えた足で天蓋山を登頂し、北アルプスの絶景に心奪われた。神岡祭りの夜、満開の桜の下、乱舞する獅子や酩酊し千鳥足で進む神輿を楽しんだ。配達員さんに自慢の畑を案内してもらい、生まれて初めてネギ坊主を見た。街歩きのガイドさんに誘われた「朔日会」で、地元の長老たちと酌み交わした。
私はすっかり、神岡の町と人が好きになってしまった。その魅力を伝えたい、お世話になった人たちの役に立ちたいという思いが芽生えた。この体験が記者人生の第一歩になるのだと感じる。

当たり前の裏にある苦労

挙母東部販売店(愛知県豊田市)
仲家 祐未
(名古屋本社広告局広告三部)

神山社長(後列左)や従業員の皆さんと。前列左が筆者

「何年続けても眠いものだよ」と笑いながらもさっそうと新聞を配る配達員の方々。訪問先に何度も何度も足を運ぶ専業の方々。地域に根を下ろした販売店に住み込み、当たり前だと思っていたことの裏にある苦労を体感し、多くを学んだ。
集金や拡張、配達員募集のポスター作りを行う中で、届く現場と届ける現場の人口減少と高齢化を痛感した。今後の新聞社の在り方について、自分の立場でできることを考えたい。
販売店で迎えた誕生日。従業員の方が「たくさんの素敵な縁ができますように」と誕生年の五円玉でお守りを作ってくれた。実習中に出会えた方々との縁のありがたさを感じるとともに、これからも新聞を通してつくっていく繋がりをひとつひとつ大事にしようと心に誓った38日間だった。